人参の栽培は1年のうちで2回ほど種まきをするタイミングがあり、春の3月~4月ごろと夏の7月~8月ごろになります。人参はセリ科で本来は水辺の植物であり冷涼な気候を好みます。種をまく場合は、移植を嫌うので直まきとなります。お住まいの地域の気温や環境で栽培時期にズレがあります。初心者が失敗しやすいのは発芽段階です。発芽すれば半分は成功したようなものとよく言われ、種まきから発芽、そして根を張るまでの過程が大切になってきます。
◆人参栽培の時期
【人参の種まき時期】
春まき 3月~4月ごろ
夏まき 7月~8月ごろ
*地域差があるのでご注意ください
◆土づくり
土壌酸度目安 | 5.5~6.5 |
連作障害 | あり(同じ場所での栽培はやめ、1~2年は間隔をあけましょう。) |
生育適温 | 18℃~21℃ |
人参は基本的に保水力と排水性のバランスの良い土を好み、やせた畑でも育ちます。
栽培方法や畑の状態によっても土づくりは変わってきます。
土づくりをする場合は、種まきをする2~3週間前から発酵堆肥やボカシ肥、化成肥料など、栽培方法に合わせた土づくりをして準備をします。
◆ニンジンの種まき
種まき後は、土を乾燥させずに水分を切らさないことが大切になります。夏場は雨が降った翌日のタイミングで種まきをするのがベストです。
科目 | セリ科 |
種の種類 | 好光性種子 |
種まきの場所 | 直根性なので直まき |
コンパニオンプランツ | カブ、ダイコン、ゴボウ、チンゲンサイ、エダマメなど |
種まき | すじまき |
株間 | 最終的(間引き後)に10cm前後が目安 |
条間 | 15cm~20cm |
発芽期間 | 約10日前後 |
手順1
種まきをする畝の土を平らにならして、軽くクワや足で鎮圧します。土を締めることで密度が増し、土中の水分が保たれやすくなります。
手順2
次に木の棒などを利用して深さ1cm程度のまき溝を作り、すじまきしやすいように準備します。
手順3
2cm前後あけながら、1か所に3~5粒の種をまいていきます。
手順4
薄く覆土して、その上に乾燥を防ぐためにもみ殻を薄めにまきます。
手順5
最後に足で固く踏みつけ鎮圧したら、水を与えて不織布をかけます。
注意)人参の種は好光性種子なので、光が当たることで発芽が促進されます。土を乾燥させないように水をしっかり与え夏場は特に注意が必要です。
◆にんじんの間引き
育てながら2回~3回ほど間引き、最終的に10cmの間隔をあけます。
1回目の間引き
本葉が3枚くらいになってきたら、隣どうしの葉が触れるか触れないかの間隔(指2本~3本くらい)でハサミを使い間引きます。
2回目の間引き
葉が成長して密集(本葉が5枚~8枚のタイミング)してきたら間引きます。
最終的に株間を10cmの間隔にしていきます。
注意)根をしっかりはるまでは、雑草に負けやすいのでこまめに草を刈ります。
*間引いたニンジンは、おいしく栄養もあるので是非食べてみてください。
◆追肥や土寄せ
追肥は畑の状態や栽培方法によって変わってきますが、追肥を行う場合は、2回目の間引きの時に、条間にボカシ肥などの追肥をまき中耕(雑草取り除いたり、土を軽く耕し肥料を混ぜ込みます)。
◆人参栽培の収穫時期
春まき人参の場合は、7月ごろ
夏まき人参の場合は、11月~2月ごろ
三寸の種は100日前後、四寸・五寸の種は、110~130日前後が目安になります。
◆人参栽培で発生しやすい病気と対策
うどんこ病 | ||
黒葉枯病 | ||
モザイク病 | ||
黒班病 | ||
乾腐病 | ||
菌核病 |
◆害虫対策
アブラムシ | ||
キアゲハの幼虫 | ||
ネコブセンチュウ | ||
ネキリムシ |
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