にんにくは冷涼な気候を好みますが、耐寒性も強いほうではなく耐暑性は弱いのが特徴。
品種については、寒冷地栽培ではニューホワイト六片などが栽培しやすく、暖地栽培では紫ニンニクや平戸ニンニクなどが栽培しやすいです。
にんにくの栽培時期
9月中旬~10月上旬ごろ
(地域差はありますが、涼しくなってきてから植え付けます。)
土づくり(肥料の参考目安)
土壌酸度目安 | pH5.5~6.5 |
連作障害 | 連作可能だが、3年目以降から注意 |
生育適温 | 15℃~20℃ |
にんにくは生育期間が長く、肥沃で水はけと水持ちのバランスの良い土を好み、酸性土壌に弱いのでpH5.5~6.0くらいに調整します。
土づくりの堆肥(元肥)の種類や量は、栽培方法や土壌の状態によって変わっていきます。
1つの目安としては、植え付けをする3週間前に、1㎡あたり完熟堆肥を3㎏、有機質肥料(ボカシ肥料、米ぬか、油かすなど)もしくは化成肥料を1㎡あたり200g施します。酸度計で土の酸度を調べ、必要であれば苦土石灰(1㎡あたり100g)などを施します。
種球の準備
お住まいの地域で栽培するニンニクの種類は変わっていきます。
寒冷地向きのニンニク | ・福地ホワイト六片 ・富良野 ・北海道在来 |
暖地向きのニンニク | ・赤丸にんにく ・平戸にんにく ・上海早生にんにく ・遠州極早生にんにく ・壱州早生にんにく ・紫々丸にんにく ・島にんにく ・沖縄早生にんにく |
にんにくを植え付けるときに種球を一片ずつ分けるのですが、表皮を残してそのまま植え付ける方法と、表皮を剥がしてツルツルにして植え付ける方法の二通りがあります。
表皮を剥がす場合は、1つ1つ種球に傷がつかないように剥がしていくので手間がかかりますが、種球の傷や病気を見つけやすく、植え付け後の生育が早いメリットがあります。
植え付け前の作業としては、
1,種球を一片ずつ分ける。
2,大きくて形がよいものを選別する。(傷や病斑、小さいものや形が悪いものは取り除きます。)
*小さいニンニクは捨てずに、葉にんにく用として栽培もできます。
にんにくの植え付け
科目 | ヒガンバナ科ネギ属 |
種類 | 嫌光性 |
コンパニオンプランツ | 大根、アスパラガス、オクラ、キュウリ、トマト、クリムソンクローバー、イチゴなど |
株間 | 15cm |
条間 | 20~25cm |
植え付け深さ | 7~10cm |
発芽目安 | 1~3週間くらい |
ニンニクは栽培期間が長く、冬越しをさせる野菜です。
そのまま植え付けもできますが、寒さに強い野菜ではないため黒マルチをして保温や雑草対策を行う方法が一般的です。
【植え付け】
株間は15cm、条間は20~25cm、深さ7~10cmで、芽が出るほうを上にして植え付けます。
わき芽かき
草丈が10~15cmのころに、1か所から2本以上芽が出ていたら1本にします。
引き抜くときは、残す株元をしっかり押さえて抜きます。
追肥
追肥はボカシ肥料や化成肥料を12月と3月の2回行います。
花蕾(トウ)摘み
4~5月ごろに、葉の先端までトウ立ちしてきたら花蕾を取り除きます。
取り除いた花芽は捨てずに、ニンニクの芽として食べることができます。
収穫
収穫時期は一般的に5月中旬~6月下旬。
収穫目安は、茎葉が3分の2くらい枯れてきたらいよいよ収穫です。
雨が降った後に収穫してしまうと傷みやすいため、2日以上連続で晴れた日に収穫します。
抜き取ったらすぐに茎葉を20cmくらい残して切って、根っこの部分も切り落とします。
保存・貯蔵
収穫後に3~4日ほど畑で乾燥をさせて、1束5~10球にまとめて雨があたらない日陰で風通しのよい軒下などに1か月くらい吊るします。しっかり乾燥させることで、長期保存が可能になります。
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